IC-7700はフィルタを入れて帯域を調整しても「コー」とか「カー」とかバックグラウンドノイズが大きくて、弱い信号の受信ができないというレビューが目立ちます。
実際どうなのか、オーディオスペクトラムが見れるフリーソフトを使って、確認してみました。使用したのはWave Spectraというソフトです。
結論から言いますと、RF GAINを最大にしていると確かに「コー」というノイズが目立ちます。これはCW Filter帯域内(例えば350Hz-850H)のノイズが持ち上がっているためのようです。
よくよく見ると低域へ行くほどノイズが増えるスペクトル(1/fノイズかな?)になっていますので、低域ノイズ「コー」が目立っていそうですね。500Hzのフィルタを入れた時の例だと、350Hzと850Hzで10dBもノイズレベルが違います。
このノイズを目立たなくする一番簡単な方法は、以下の通りです。
- Pre Ampを切る
- RF GAINを絞る
- AF GAINを上げる
Pre Ampを切って、RF GAINを下げることで、突出した台形部分のノイズをフロアレベルまで下げます。その後AF GAINを上げて全体的に持ち上げてあげればほぼフラットな特性になりノイズが目立たなくなります。
※これ、結構知られているやり方かもしれませんが、ALL JAコンテストやKCJ TOP BANDコンテストなど、ローバンドでkW局が250Hz間隔で並ぶようなコンテストでとくに威力を発揮します。AF GAINは右へ回しきり、RF GAINでボリューム調整という、普通?とは逆のやり方です。ハイバンドなど信号が弱いときはある程度RF GAINを上げないと厳しいと思いますが、ローバンドで信号が強いときはS/Nが上がるのでお勧めです。
ちなみにオーディオノイズフロア。RF GAINを絞って、AF GAINを上げた時に目立ってくるノイズです。400Hz以下全域と、ここには出していませんが、ちょうど1kHzと2kHzに小さなノイズが出ています。